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第1回:エフフォーリア編
第2回:サリオス編
2026年新種牡馬考察、第3回はホットロッドチャーリーを取り上げます。2歳時にBCジュベナイルで2着に入ると、翌年ケンタッキーダービー2着、ベルモントS2着を経て臨んだペンシルベニアダービーでG1初制覇。以降もドバイワールドCで2着(3着チュウワウィザード)に入るなどの活躍を見せ、引退後は社台スタリオンSで種牡馬入りしました。
アグネスタキオン産駒の母は5代アウトブリード、母の母エミスフェールがホワイトマズル×トニービンで、ここが「4分の1欧州」となる好形。さらにアグネスタキオンのAlcideだけでなく、ホワイトマズルのAlycidon≒ハイハットやトニービンのState PensionでPretty Polly=Mirandaもマシマシに。
・エルズリーの2024(牡)
初年度産駒の一覧を見ると、意外に目立つのが岡田スタッド産の馬。芝でも走りそうなオヒアの2024(牝)も面白い存在ですが、この記事でのポイントをなるべく押さえた配合馬となれば、欧州色の血を持たないとか母のMr. Prospectorクロスがやや濃いという面はあるけど、この仔かな。
ダート短距離で活躍した母エルズリーも、牝系の奥までWar Relicのニアリークロスでいっぱいですから、ホットロッドチャーリーみたいな種牡馬は合うはず。また、母の父GraydarがLe FabuleuxとFor the Momentを通じてSind=Stafarallaを持つのもポイントで、Wordenの血統表を見ての通りこの兄妹の母の母がMiranda、自身はWorden≒Le Fabuleux。
第1回:エフフォーリア編
第2回:サリオス編
2026年新種牡馬考察、第3回はホットロッドチャーリーを取り上げます。2歳時にBCジュベナイルで2着に入ると、翌年ケンタッキーダービー2着、ベルモントS2着を経て臨んだペンシルベニアダービーでG1初制覇。以降もドバイワールドCで2着(3着チュウワウィザード)に入るなどの活躍を見せ、引退後は社台スタリオンSで種牡馬入りしました。
スタリオンパレードの動画でもあったように社台としては芝での活躍も見込んでいるようで、確かに歩様や体質には柔らかみを感じさせますが、Deputy Ministerの3×5にIn RealityにCaroにTwo Punchと、Good Example≒War Relic≒Eight Thirtyが豊富な血統背景から、基本的にはダートが主戦場となる種牡馬でしょう。
Deputy MinisterはフジキセキやStorm Cat系とのニックスが有名ですが、これはDeputy Ministerの牝祖Good ExampleにWar RelicやEight Thirtyがニアリークロスされるから。このニックス持ちはダートや短距離での活躍馬が多く、Man o'War的パワーを増強させる効果があると考えられています。
なのでホットロッドチャーリーの配合を考えるときは、このニアリークロスの継続を狙いたいところ。上で挙げたフジキセキやStorm Cat系(特にヘニーヒューズ)、あとはアグネスタキオンなんかも合いそう。ちなみに芝馬を狙うならSir Ivor≒Incantationとなるディープインパクト牝馬が鉄板ですが、見当たらなかったような気が。
ちょっと細かいところから入ったのでもう少し大枠の話をすると、先述したとおりDeputy Minister3×5と濃いめのクロスを持つ馬ですから、まずは濃いクロスを持たない(一応の基準としては4×5以下)繁殖をあてがうのが基本。我々の界隈が“緊張と緩和”と呼ぶ、配合論の幹となる考え方の一つです。
あと、前回のサリオス編で「サリオスは欧州色が強いので、米国色の血を取り入れたい」と書きましたが、米国色の強いホットロッドチャーリーは逆に、欧州色の強い繁殖でバランスを取りたいですね。「父米国系×母欧州系」みたいな繁殖でも、結果「4分の3米国、4分の1欧州」という好形になります。
ここでまた細かい部分に話を戻すと、上記を踏まえた上でPretty Polly=Miranda(エフフォーリア編でも触れた話なのでご一読ください)を意識した配合ができれば更にベター。父の母Tizamaizing(Tiznowの全妹)の父の母テイズリーが持つWordenが、Mirandaを含む底力に定評のある血。
Deputy MinisterはフジキセキやStorm Cat系とのニックスが有名ですが、これはDeputy Ministerの牝祖Good ExampleにWar RelicやEight Thirtyがニアリークロスされるから。このニックス持ちはダートや短距離での活躍馬が多く、Man o'War的パワーを増強させる効果があると考えられています。
なのでホットロッドチャーリーの配合を考えるときは、このニアリークロスの継続を狙いたいところ。上で挙げたフジキセキやStorm Cat系(特にヘニーヒューズ)、あとはアグネスタキオンなんかも合いそう。ちなみに芝馬を狙うならSir Ivor≒Incantationとなるディープインパクト牝馬が鉄板ですが、見当たらなかったような気が。
ちょっと細かいところから入ったのでもう少し大枠の話をすると、先述したとおりDeputy Minister3×5と濃いめのクロスを持つ馬ですから、まずは濃いクロスを持たない(一応の基準としては4×5以下)繁殖をあてがうのが基本。我々の界隈が“緊張と緩和”と呼ぶ、配合論の幹となる考え方の一つです。
あと、前回のサリオス編で「サリオスは欧州色が強いので、米国色の血を取り入れたい」と書きましたが、米国色の強いホットロッドチャーリーは逆に、欧州色の強い繁殖でバランスを取りたいですね。「父米国系×母欧州系」みたいな繁殖でも、結果「4分の3米国、4分の1欧州」という好形になります。
ここでまた細かい部分に話を戻すと、上記を踏まえた上でPretty Polly=Miranda(エフフォーリア編でも触れた話なのでご一読ください)を意識した配合ができれば更にベター。父の母Tizamaizing(Tiznowの全妹)の父の母テイズリーが持つWordenが、Mirandaを含む底力に定評のある血。
Pretty Polly=Mirandaはダート界においても偉大で、ゴールドアリュールが一大勢力を築けたのは母方に持つAureoleも一役買っている(コパノリッキーやスマートファルコンはそれを更に増幅)し、先ほどフジキセキやアグネスタキオン、ヘニーヒューズの名前を挙げたのも、実はこのPretty Polly=Miranda増幅にも繋げられるからなのです。
☆ポイントまとめ
・基本的にはダート向き。War Relicのニアリークロスで攻めたい
・まずは“緊張と緩和”を意識すべし。
・欧州血脈の導入や、Pretty Polly=Miranda増幅まで押さえられたらカンペキ
★募集されたら激アツ?な好配合馬
・エミーズスマイルの2024(牡)
半姉にホウオウエミーズ(福島記念)やエミーズプライド(クラウンプライドの母)などがいる血筋。社台RHの所有馬でもある半兄ミラーオブマインド(父マインドユアビスケッツ)とは、何かと血統構成が似てますね。
☆ポイントまとめ
・基本的にはダート向き。War Relicのニアリークロスで攻めたい
・まずは“緊張と緩和”を意識すべし。
・欧州血脈の導入や、Pretty Polly=Miranda増幅まで押さえられたらカンペキ
★募集されたら激アツ?な好配合馬
・エミーズスマイルの2024(牡)
半姉にホウオウエミーズ(福島記念)やエミーズプライド(クラウンプライドの母)などがいる血筋。社台RHの所有馬でもある半兄ミラーオブマインド(父マインドユアビスケッツ)とは、何かと血統構成が似てますね。
アグネスタキオン産駒の母は5代アウトブリード、母の母エミスフェールがホワイトマズル×トニービンで、ここが「4分の1欧州」となる好形。さらにアグネスタキオンのAlcideだけでなく、ホワイトマズルのAlycidon≒ハイハットやトニービンのState PensionでPretty Polly=Mirandaもマシマシに。
・エルズリーの2024(牡)
初年度産駒の一覧を見ると、意外に目立つのが岡田スタッド産の馬。芝でも走りそうなオヒアの2024(牝)も面白い存在ですが、この記事でのポイントをなるべく押さえた配合馬となれば、欧州色の血を持たないとか母のMr. Prospectorクロスがやや濃いという面はあるけど、この仔かな。
ダート短距離で活躍した母エルズリーも、牝系の奥までWar Relicのニアリークロスでいっぱいですから、ホットロッドチャーリーみたいな種牡馬は合うはず。また、母の父GraydarがLe FabuleuxとFor the Momentを通じてSind=Stafarallaを持つのもポイントで、Wordenの血統表を見ての通りこの兄妹の母の母がMiranda、自身はWorden≒Le Fabuleux。
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